こんにちは。東京事務所の平林です。
刑事手続きの流れをお話をさせていただきます。
一般的に刑事手続は,以下のように進められます。
①事件発生 → ②捜査 → ③逮捕 → ④拘留 → ⑤起訴 → ⑥公判前整理手続 → ⑦公判 です。
この内 ⑦公判 が一般的に裁判と呼ばれています。
よく法廷の様子がテレビで放映されますが,そこで行われるのが⑦の公判です。
では,具体的な事例を元に,刑事手続の流れをご説明します。
事例 : 都内にある会社の事務室内から20歳代の男性(Aさん)の遺体が発見された。死因は,腹部を鋭利な刃物で刺された為の出血多量と断定された。死亡推定時刻は,平成29年5月24日の午後7時頃。凶器となる刃物はまだ発見されていない。
犯人が誰なのか,凶器は?これらを捜査していくことになります。
捜査は,政治家の事件や経済犯罪を除いて,警察官が行います。
捜査で一般的なのは,捜索・差押え(いわゆる家宅捜索)です。
以前,語尾にやたらと「ぴー♪」を付ける女優で,歌手の方が,覚せい剤取締法違反で逮捕されましたが,この事件でも自宅の捜索・差押えが行われました。
捜査は,原則,任意に行います。嫌なら拒絶できる状況で行われなければなりません。
任意捜査の反対が強制捜査です。 捜索・差押えも強制捜査です。強制捜査を行うには,裁判官の発する令状が必要とされています。
不当な人権侵害がされないよう裁判官がチェックしているわけです。
次回は,事例にそってご説明させていただきます。