こんにちは。東京事務所の平林です。
さて,前回は,被告人Aさんと同じ会社の社員が証人として法廷へ呼ばれ,宣誓をしたところまでお話しさせていただきました。
今回は,その後です。
証人Hさんは,検察官から尋問をされます。
まずは,証人Hさん自身の事,いつ入社したのか,勤続何年になるのか,仕事の内容についてなどを聞かれました。
その後,被告人との関係を聞かれましたが,被告人とは会社で顔を合わせる程度の証人Hさん,被告人の事を聞かれても応えられません。
検察官から,犯行当時,証人Hさんがどこにいたのか,また,どのように被告人と被害者との話を聞いていたのか質問されました。
検察官:あなたは,犯行当時,被害者が殺害されたと思われる時間,どこにましたか?
証人Hさん:はい。私は,その日,Aさんと,被害者が殺害された部屋の隣の倉庫にいました。
検察官:あなたはその時,何をしていたのですが,
検察官:そこで,あなたは何を聞きましたか,
証人Hさん:はい。倉庫で作業をしていると,隣の部屋から,怒鳴り合う声が聞こえてきたので,何事だ?と思いましたが,見に行って,間に入るのも怖かったので,聞き耳を立てていました。隣の部屋とはいえ,ドアを閉めて作業をしていましたから,大きな声は何とか聞き取れても,話し声だと聞き取れませんが,あぁ,被害者と,Aさんだな,と思いました。
検察官:なぜ,被害者とAさんだと思ったのですか?
証人Hさん:はい。二人は,普段から,顔を合わせれば,口喧嘩をしていたことと,そのように険悪な仲は,社内では,その二人だけですし,話はしませんが,仕事上での会話はありますから,被害者とAさんだとわかりました。
検察官:どのような声を聞きましたか?
証人Hさん:はい。「お前なんか死んじまえ」とか,「俺の目の前から失せろ」とか,「殺してやる」とか,「死ね」とか,
検察官:その後何か変わった事はありましたか?
証人Hさん:はい。その後,ドアが大きく閉まる音が聞こえ,足音が聞こえたので,ドアを開けると,Aさんがかけ去る後姿をみました。
検察官:以上です。
今回は,ここまでにいたします。次回は,弁護人の反対尋問です。検察官の尋問,お疲れ様でした!証人Hさん!!